信用度合別、最適なクレジットカードの所有枚数を再検証
世界中で現在発行されているクレジットカードの総数は、一説には数十億枚にも上るとされています。我が日本も、世界有数のクレジットカード大国と言っても過言ではありません。
2010年の調査によると、日本国内の総発行枚数は約3億2千万枚余り(日本クレジット協会調べ)。20歳以上の人口と照らし合わせれば、日本の全成人は1人当たり3.2枚程度のクレジットカードを所有している計算になり、それほどまでに人々の暮らしの中にクレジットカードが溶け込んでいるのです。
このように複数枚持つことが当たり前になりつつあるクレジットカードですが、平均値としての「3.2枚」という数字は理解できるとして、実際に日本で生活するにあたっての適正な所有枚数とは、どれくらいなのでしょうか。
クレジットカード初心者が、まず手当り次第にカードを申し込むことは避けた方が良さそうです。クレジットカードの審査を受けた履歴は、信用情報機関機関に随時登録されていきます。短期間に複数の申し込みがあると、短期の貸し倒しなどを避ける意味で、審査上で敬遠(審査が通らない)される可能性があります。また年会費を重複して払う可能性もあり、思った以上の出費が強いられることにもなるので、注意しましょう。カードを一枚に絞れば、ポイントも貯めやすくなります。
ある程度、クレジットカードを持った消費スタイルに慣れてきたら、使用シーンによって使い分けるためのサブ的なカードを作るのも良いでしょう。特定の店舗やサービスなどに特化した提携カードを、自分の趣味などに合わせて作る方法です。例えば、車に良く乗る人であれば、ガソリンスタンドでの割引などの特典が受けられるカードを給油専用に作ったり、デパートなどが発行している流通系のカードを作って、セールや会員限定割引にのみ使用するなどが考えられます。人によっては、使うシーンをより細分化して、多くの枚数を持つ人もいます。慣れれば問題ないと思われますが、金銭収支の管理が面倒になりがちですので、自分の性格や消費スタイルを把握することが重要です。
また、クレジットカードは、磁気の不良や破損と言った物理的な要因で使用不可能になることも考えられます。念のための予備カードという位置づけを考えれば、一般的な年収の人であればメインカードを決めた上で203枚程度を使い分けるのが、適正な所有枚数と言えるかも知れません。
プロパー(提携カードではなく、各国際ブランドが直接発行しているもの。通常、年会費無料などのサービスはありません)のカードを長期間、また優良な形で所有していると、上のグレードのカードを申し込める可能性があります。ワンランク上のゴールドカード、さらに最上級のプレミアカード(プラチナカードなど)を目指すならば、(複数枚持っていても、使用するのは)一枚に絞るという選択肢もあり得ます。
似て非なる、キャッシュカードとクレジットカードの違いを覚えよう!
仕事を持っている人ならば、どのような形で給与を受け取っているでしょうか。また公共料金などの支払いは、どのような形で行っているでしょうか。大小を問わず、預貯金を持っている人は、どこにお金を貯めているのでしょうか。
現在の日本であれば、ほとんどの人の場合、銀行(ゆうちょ銀行や農協なども含む。以下同)にお金を貯め、銀行を経由して収入と支出を行っているのではないでしょうか。更に言えば、銀行を利用するにしても、常に「通帳と印鑑だけ」で取引することは少ないことと思われます。銀行に口座を持っていればキャッシュカードを持つことができ、基本的にはどのような人でも利用することができます。
この銀行のキャッシュカードと、ショッピングやキャッシングなどに利用できるクレジットカード、形状が似ていることがあり、しばしば混同してしまうことがなきにしもあらずです。会計時にクレジットカードを取り出そうとして、間違ってキャッシュカードを出してしまい、恥ずかしい思いをしたなどの話は良く耳にします。
両者は名前・成り立ちから発行元、所有できる人の区別などの面で、まったく異なるものです。クレジットカードは、「クレジット=信用」をもとに信用売買を認める印です。キャッシュカードは銀行に口座を持っていれば誰でも作ることはできますが、クレジットカードはそれほど簡単に所有することはできません。キャッシュカードはあくまでも銀行との個人の預貯金に関して取引をするためだけの専用カード、クレジットカードはあらゆる支払いの場面で使える万能型のカード、と認識できることでしょう。
現在ではこの2つの代表的なカードの他に、ローンカード(金融機関から現金貸付けを受けるためのカード)、デビットカード(支払うべき現金を直接銀行口座から引き落とすためのカード)、各種ICカード(プリペイド型の非接触型定期券やその他の多機能型カードの便宜的総称)などの似たような形状のカードが多数あります。人によっては手持ちの現金が少なくても、カード類だけで財布がいっぱい、といった状況もまま見受けられます。
近年では、これらのカード類が統合されるパターンも多くあります。例えば、銀行が発行するキャッシュカードにクレジットカードやデビットカード機能が付いたものや、プリペイド型定期券にクレジットカード機能が付随され自動的に金額がチャージされるものなど、その組み合わせはまさに多種多様です。選択肢が無数にあるため、自分のライフスタイルに合わせた組み合わせを選ぶことができる反面、機能が重複してしまう可能性もあります。何らかの機会に統合、もしくは逆に解約するなどして整理していくことを心がけた方が、長期的には「お得な」使い方ができるかも知れません。
クレジットカードのステータスが、あなたのステータスを示す?!
クレジットカードは、所有している人の「信用」を担保として立替払いをしてくれるサービスです。逆を言えば、クレジットカードを持っている人は、それだけで(カード会社の)「信用」を持っている証明になります。この「信用」の度合いは所有者ごとに違い、カードのステータスととして明確に区分されているのです。
クレジットカードに加入する場合、はじめに発行されるのが「一般カード(ベーシックカード、基本カードなど)」と呼ばれるシンプルなカードです。定職(主に正社員。会社によっては契約社員・パート・アルバイトなども含む)に就き、定期的な収入があると判断されば、比較的審査に通りやすいカードです。年会費も無料から3000円程度までと安いのも特徴です。利用実績や所有期間によって異なりますが、利用限度額は最初20030万円程度、最大でも100万円程度までのものが一般的です。
一般カード所有者であれば、生計を同じくする家族が持つことのできる「家族カード」の発行を申し込むことができます。一般カード所有者の信用の下に発行されるもので、家族カード対象者の信用を必要としません。このため、学生や収入が少ない(もしくは無い)主婦などでも、クレジットカードを持つことができるのです。
この他に、一般カードに類するものとして、「学生カード」と呼ばれるものもあります。18歳以上の学生(大学・専門学校)に対して発行されるもので、在学中であれば年会費が無料のものがほとんどです。卒業して社会人になればそのまま(もしくは再審査の上)、一般カードへの切り替えが可能です。
さてこの一般カードで利用実績を積んでいけば、俗に、「ゴールドカード」と呼ばれる上位グレードを申し込むことができます。実際に金色の券面をしていることが多く、付帯するサービスもそれに相応しいものになっています。主なものとしては、空港の専用ラウンジサービス、ゴールドカード所有者対象のインフォメーションデスク、レストランやホテルなどの予約(代行)サービスなどです。この他、年会費が高くなってしまう代わりに、利用限度額も最大で200万円程度までと、一般カードと比べると大幅にアップします。
ゴールドカードには、一定期間の利用実績と社会的信用(収入など)が必要であり、(30歳以上など)年齢制限が設けられている場合があります。しかし制限年齢以下でその他の条件を満たす人には、「ヤングゴールドカード」というものが発行される場合があります。審査基準は通常のゴールドカードよりは緩いとされ、一般カードとの間を埋めるような存在であるといえます。
ゴールドの上には、長期間の優良顧客にのみ与えられる、最上位グレードのプラチナカードやブラックカードなどがあります。これらは通常、利用者からの申請ではなく、カード会社からのお誘い(インビテーション)によってのみ加入が認められる、真のステイタスカードなのです。
この使い方さえ覚えれば、クレジットカード上級者!その基礎と応用
漠然としたイメージとして、「クレジットカードは便利」という印象を持っている人も多いでしょう。では、具体的にはどうしたところが便利なのでしょうか。そして上手な使い方とはどのようなものなのでしょうか。
まず、クレジットカードの基本的な部分をおさらいします。「クレジット」を日本語に訳すと、「信用」です。カード所有者の支払い能力に関する「信用」を担保として、クレジットカード会社が「立替払い」してくれる、というのが基本的な流れです。つまり「信用」さえあれば、現金を持たずに買い物などの支払いができるのが便利さの根幹にあります。
このように「信用」を担保にしているカードですから、その他のシーンでも活用することができるのです。例えばホテルに宿泊するときやレンタカーを借りるときなど、本人確認の意味でも活用できます。また、こうした要素は、日本国内に限らず海外でも(おおよその先進国であれば)使うことができる、一種のパスポート代わりの役割も担うのです。海外などでは、逆にクレジットカードがなければ利用できない場合すらあります。
このように、海外旅行で強みを発揮するのも、クレジットカードの特徴です。旅行中にケガをしてしまったりすると、上手く対応できない場合があります。そうした場合に、クレジットカード会社のヘルプデスクなどに連絡を取り、対応の仕方を教わることもできます。また海外では(日本国内の)健康保険を利用することができません。簡単な診療でも、多額の治療費が請求されてしまうのです。このようなケースでも、(国際ブランドの)クレジットカードを持っていれば、付帯サービスとして医療保険がセットされていることがあります(別途の申請が必要な場合もあり)。いざというときのため、旅行前に予め確認しておく方が良いでしょう。ゴールドやプラチナなど、上位カードの方が高額の保険に加入している傾向にあります。
一部のレストランやガソリンスタンド、アパレルショップなどでは、カード払いで割引特典がある場合があります。また「見せるだけ」で割引を受けられる施設(遊園地や映画館、ホテルなど)、予約時にカード番号を伝えるだけで割引対象になる施設もあります。つまりクレジットカードを持っているだけで、もしくは持っていることを伝えるだけで、お得感を味わうことができるのです。また、提携カード(何らかの商業施設やチェーン店を冠したカード)であれば、当該施設をもっと安く使える可能性もあります。特典を受けられる店は、請求書と一緒に送られてくる会報誌やカード会社のサイトで確認することができます。
そして忘れてはいけないのが、それぞれのカード独自のポイント制度です。その還元率はさまざまですが、公共料金の支払いなどをクレジットカードでまとめてしておけば、金銭の支出管理がしやすいだけでなく、毎月自動的にポイントが加算されていくことになります。
カードの“裏側”も見てみよう!クレジットカード番号の意味とは?
クレジット“カード”とはいうものの、実はカードという形状そのものには、持ち運びや取り回しの良さや財布の中での収まりの良さという点以外では、あまり意味がないのかも知れません。その証拠に、もし間違って誰かの手元にカードが渡ってしまっても、電話一本でカードの機能を止めることができますし、再発行も可能です。好みによって券面のデザインを選ぶことだってできます。
実はクレジットカードの機能の本来の要素は、カード自体ではなく、そのカード番号(会員番号)にあるとも言えます。例えばインターネットでショッピングをする際には、カードの券面自体は不要で、カード番号と有効期限、そして記載されている名前さえ入力できれば、簡単に決済できてしまいます。逆を言えば、不用意にカード番号を教えたり、不特定多数の人が目にしてしまう(例えばブログなどでカード券面の画像を掲載してしまうなど)と、それだけで悪用されてしまいかねません。
クレジットカードの表面に刻印されている、主に16桁の番号がクレジットカード番号です。国内で発行されているものは、ほとんどがこの4桁の数字が4つ並ぶ16桁の番号を持っていますが、国際的に見れば15桁や14桁のものもあります。
この数字には一定の法則があり、番号だけである程度の属性が特定できるようになっています。16桁のうち、最初の6桁が識別番号(銀行識別番号もしくは発行者識別番号)と呼ばれるもので、ブランド名や発行会社を示します。もっと細かく見ると、最初の1桁目はISO(国際標準化機構)によって定められた主要産業識別番号を示しています(1桁目が「1」「2」なら航空会社、「4」「5」なら銀行系、「6」なら流通系の国際ブランドであることが割り当てられている)。続く2桁目が業態分類コード、306桁目が発行会社を識別する番号であり、ここまでが発行会社によって統一された番号となります。
以下、7015桁目の9つの数字が個別の識別番号となります。16もの数字がありながら、実はカード会社が自由に指定できるのはこの9桁しかありません。この9桁と氏名・有効期限、さらに暗証番号との紐づけで個人情報が(カード会社内で)特定される仕組みです。最後の16桁目は、正規のクレジットカードであることを確認する、チェックデジットと呼ばれるコードです。
さてカード番号と言えば、表面の印字ばかりに目がいきがちですが、裏面にも識別のための3桁ないし4桁の数字が入っているものが増えています。「セキュリティコード」と呼ばれるものです。これはカードの裏面に記載されている上、伝票や請求書には一切記載されないため、実際にカード本体を手にした人しか知ることができないものです。番号の盗難などで、インターネット上で不正なオンライン決済をされないための工夫の一つなのです。
セレブへの第一歩「プラチナ」クレジットカード、どうすれば持てる?
クレジットカードには、厳然とした「グレード」というステータスの区分けがあります。
基本的に、クレジットカードの新規入会を申し込んだとき、最初に発行されるカードは「一般カード」もしくは基本カード、クラシックカード、スタンダードカード、ベーシックカードなどと呼ばれる、最もグレードが低くシンプルな機能のものです。これは、カード会社における利用履歴(クレジットヒストリー)がないため、まだ信用が低い状態であることを示します。年会費(無料もしくは数千円程度)や限度額も比較的低く設定されています。
ここから、支払い延滞などの事故情報がないことを大前提とし、一定額以上の利用を継続的に続けた(基準は会社によって異なる)場合、ワンランク上のグレードのカードを申し込むことができます。一般に「ゴールドカード」と呼ばれるもので、実際に金色の券面をしているものが多いのも特徴です。年会費が割高(1万円程度)となる替わりに、利用限度額やポイント還元率が大幅に増加します。また、空港などで専用ラウンジの利用ができるなど、上位ステータスに見合ったサービスを受けることができるようになります。
このゴールドカードで、一定期間以上、それも高額の利用実績を重ねれば、カード会社からさらなる上位グレードカードのインビテーション(招待)が届くことがあります。これが「プラチナカード」と呼ばれるプレミアムなカードで、一般的には最上位グレードのステータスとされます。基本的には、カード会社が自社ブランドによって単体で発行している「プロパー」のカードを長期間・優良な取引を続けていればインビテーションが届く可能性があるとされますが、その審査基準は各社によって異なる上、原則的に公開されていません。また、自分からプラチナカードを申し込むことはできません(近年、一部では申し込みを受け付けている会社もある)。
「プラチナカード」は、主に券面自体も高級感の溢れるデザインになっており、そのサービス内容もプレミアムカードに相応しいものになっています。主なものを挙げれば、最高条件での旅行保険、コンシェルジュサービスによる航空券やホテルなどの手配やアップグレード、世界中の空港での専用ラウンジを利用可能なプライオリティパスなど、いずれも国内外を問わずにハイグレードなサービスを受けることができるのです。年会費も5010万円程度と跳ね上がりますが、それを意に介さず支払えるくらいの社会的地位を持つ人にのみ、所有を許されたカードと言えるでしょう。持っているだけで、社会的な信用が高い人物である証明にもなります。
なお、「プラチナカード」以上のステータスカードとして、一部のカード会社の最上位グレードに「ブラックカード」と呼ばれるものも実在します。発行しているカード会社も限られる上、日本国内でもごく限られた人間にしか発行されていないとされます。
「総量規制」で、クレジットカードの使い方が変わる?その実態とは
消費者金融などが融資を行う(お金を貸し付ける)際、その企業には「貸金業法」という法律が適用されます。貸金業務の認可・規制を図る法律で、1983年に公布・施行されました。以降、2003年と2006年に大規模な改正が行われ、その内容はいずれも貸金業務の適正化を図るためのものです。主に強引な取り立ての禁止やヤミ金の取り締まり、グレーゾーン金利の廃止などの内容が盛り込まれています。
上記の2006年の改正時、注目されたのが過剰貸付けや多重債務の抑制、いわゆる「総量規制」と呼ばれる内容です。それまで、各社の判断に委ねられていた借入限度額を、この法律で「借入総額が年収の3分の1を超えない」額と規定しました。例えば年収300万円の人なら、貸金業者からの合計融資額は最大で100万円まで、ということです(銀行からの融資は規制対象外です)。この改正貸金業法が完全施行された2010年6月以降、借入総額が年収の3分の1を超える人は新規・追加の融資を受けられなくなりました。また借入総額が100万円を超える場合には年収を証明する書類(年収証明書や確定申告書など)の提出、100万円以下でも年収額の申告が必要となります。
この総量規制とクレジットカードは、どのような関係性にあるのでしょうか。クレジットカードには、現金を借り入れる「キャッシング」という制度があります。キャッシングを使用した場合、クレジットカード会社は「貸金業者」という扱いになり、貸金業法の適用を受け、上記の総量規制の範囲に含まれます。キャッシングでの借入額は上記の借入総額に組み込まれて計算されますし、借入総額が「年収の3分の1」を超えれば新たなキャッシングを受けることができません。
一方で、クレジットカードによるショッピングは、貸金業法における総量規制の対象外でした。つまり、借入総額の多少に関わらず、カード会社が認めたショッピング限度額内なら無制限でショッピングができたのです(ただし、分割払いやボーナス払いなどは貸金業法の適用範囲に含まれる場合があり、借入総額によってはそうした支払い方法が指定できないことがあります)。
クレジットカードでのショッピングは、貸金業法とは別に、割賦販売法の適用を受けることになります。こちらも2010年に改正・施行され、年収や生活費を元にして「支払可能見込額」が計算され、ショッピング可能枠が決められることになりました。こちらを割賦販売法の総量規制とする考え方もあります。
いずれの総量規制も、計算の根拠が「年収」となります。収入の少ない人ならば、最低額のショッピング枠のみが使用可能で、キャッシング枠がゼロ、といったクレジットカードが発行される形になります。また年収の少ない(無い)主婦や学生では、クレジットカードの新規発行・利用は難しいのですが、例えば配偶者・保護者の信用・年収によって、家族カードなどが限定的に発行可能な場合があります。
ちょっと待て!クレジットカードでガソリン入れるなら、ココでコレ!
日本のクレジットカードは1960年に誕生(アメリカではその10年前)し、現在までに約50年ほどの歴史を持っています。現在で言うところの、百貨店のメンバーズカード的な存在がその起源とされています。日本では現在においても高齢者を中心に「借金をしている」という感覚からクレジットカードを敬遠する考え方もあるように、海外旅行やインターネット生活での必需品となってきたのはここ20年ほどと言っても良いでしょう。
クレジットカードの発行を行う企業は、大きく銀行系・信販系・流通系(前述の百貨店など)とその他の系列に分けることができます。1980年代以前は、前三者が発行枚数のほとんどを占めている状態でした。90年代に入り、鉄道会社との連携によって発行される、いわゆる「交通系」のカードが目立つようになりました。さらに2000年代以降は、消費者金融を母体としたカード発行や、その他の業種の参入によって、群雄割拠の様相を呈するようになってきました。
このような群雄割拠の状況にあるクレジットカードは、自分のライフスタイルや消費傾向によって、使い分けをする時代とも言えます。ここで注目すべきは、新規参入スタイルである「石油系」と呼ばれるクレジットカードです。特に趣味や仕事で自動車・バイクに乗る人ならば、給油をカード払いにすることで、ガソリン割引などの特典が受けられることが多いのです。また割引以外でも、給油時にカード支払いをすればポイント還元率がアップされるなどの特典もあり、会社によってはオイル交換やカーケア商品の購入時にも特典・割引が適用される場合もあります。
現在では、大手の石油会社のほとんどがクレジットカードの発行をおこなっており、また多くの会社でガソリンスタンドでの申し込み手続きが可能な場合がほとんどです。これまでにクレジットカードを給油時に使っていなければ、給油の際に加入を勧められた経験がある人もいるかも知れません。
このように、ガソリンスタンドでは石油系の発行元のクレジットカードがお得なのですが、最近では異業種参入系のクレジットカードの中で、石油系同様のサービス(特典・割引)が受けられるものもあります。
ここではガソリンスタンドでのクレジットカード払いを取り上げましたが、この他にも店舗や提携企業によって、受けられるサービスが異なるものがあります。これは、たとえ同じブランド名のカードであっても、発行元が異なれば受けられるサービスは大きく変わってくることを意味します。自分がどのようなシーンでカードを使用し、またその際にはどのカードがお得なのかを吟味し、加入時には検討材料の一つとするのが、今時のクレジットカード選びの基準と言えるのです。
果たして主婦はクレジットカードは持てるのか?信用審査とは?
クレジットカードの発行を受けるには、文字通り「クレジット=信用」の審査が不可欠です。この信用を担保として支払い金額を立て替えるのが、クレジットカードの大まかなシステムです。従って「信用がない」とカード会社に判断されればカードが発行されず、すでに所有している人でも「強制解約」という憂き目を見る可能性もあるのです。
クレジットカードにおける信用とは、信用情報機関に毎日登録されていく、カード契約者の取引および支払い能力に関する情報のこと。基本的となるのが、本人を特定するための氏名・生年月日・自宅住所・電話番号・勤務先などの個人情報です。ここにいくつかの情報が紐付けされ、加盟している各会社・金融機関などの紹介履歴が、6ヶ月間残ることになります。
次に、契約に関わる個人の属性情報があります。収入額や登録された会社名や金額、指定された返済回数などの契約内容、返済状況、年間の支払い見込額や金融機関での借入情報が主なものです。一般的に「信用がない」「信用に傷が付く」などは、この属性情報の中に「事故情報」として記録されていくものを指します。
「事故情報」とは、さまざまな借入の状況において、(当該のカード会社に限らず)返済が滞ったり、返済不能状態に陥ることです。信用情報機関には、複数のカード会社・金融機関が加盟して情報を共有しているため、一社でも事故情報があれば、他の会社でもカード発行や借入ができない状態になるのです。
こうした信用情報をクリアすることがクレジットカードの審査に通ることなのですが、その審査基準はカード会社によってさまざまです。とはいえ、返済能力=収入額は大きな基準として共通するものです。つまり、収入が少ない(もしくは無い)人が審査を通る可能性は極めて低いと言わざるを得ません。
ここで問題となるのが、日本全国に多数いる「主婦」の人たちは、クレジットカードを作ることができるのかという点です。企業の正社員と兼業で主婦業を持っている人ならば、あくまでも個人の返済能力が基準となるため、審査基準は男性と変わりません。パートやアルバイト、派遣社員などの立場での兼業の主婦であっても、一定額の収入があると見なされれば、(基準は多少厳しくなりますが)純粋に信用を審査されて加入が認められることになります。
就業状態にない、いわゆる「専業」の主婦の場合、クレジットカードの審査においては「無収入」と判断され、加入は非常に難しくなります。この場合、基本的には配偶者の信用によっては、「家族カード」の加入が認められることがあります。つまり、配偶者が「妻」である主婦の分までカバーして支払う能力があるか否かがポイントになります。基準は会社によって異なり、公開されるものはありませんが、俗に銀行系・信販系よりも、流通系・消費者金融系のカードの方が、審査に通りやすいとされます。
お得な工夫、「ポイント還元率」でクレジットカードを選ぼう!
クレジットカードのメリットといえば、何と言っても利便性にあるでしょう。現金を持たずに買い物できたり、インターネット上でリアルタイムに通信販売を決済できたり、海外で両替不要でショッピングできたり、手持ちの現金が足りないときは簡単にキャッシングできたりなど、非常に多彩です。
利便性の他にも、クレジットカードには「ちょっとしたお得感」が付き物です。それは、各カード会社独自のポイント制度。買い物や食事などの支払いの度、利用に応じた額がポイントとして貯まっていくシステムです。貯まったポイントは、キャッシュバックやギフトカードといった形で還元されます。
考え方の一つに、ポイントの還元率を基準にクレジットカードを選択するという方法があります。流通系(もしくは提携)のクレジットカードに多く見られる制度ですが、中には航空会社との提携によって、ポイントではなく「マイル」が貯まるカードもあります。多くのクレジットカードの還元率は、利用額のおおよそ1%以下(0.5%程度)。ただし、特に使用する場所が決まっている(限られている)場合は、高い還元率を得られることがあるのです。一般的なのは、発行元もしくはその系列での使用の場合。還元率はさまざまですが、多くの場合で1.505%前後までアップします。またポイント以外にも、会員限定の割引特典などもあります。
所有者の誕生月やセール時、曜日ごと(週末限定など)、海外やインターネットでの利用など、タイミング次第で還元率が高くなる場合もあります。この他、年間の利用額によって還元率がアップしたり、特定のポイント数がプレゼントされる場合もあります。カード選びの際には、自分の利用スタイルとポイント制度を比較検討し、最適なものを選択することが重要です。
こうしたポイントを効率よく貯めるためには、いくつかの方法があります。例えば食事会などで、何人か分の会計をまとめるといった行為を頻繁に見受けます。これは「まとめ払い」によってカードの利用額を上げ、ポイントを貯める方法の一つと捉えることができます。これをもっと効率よく行うためには、「カードで払えるものはすべてカードで支払う」という発想の転換が有効でしょう。代表的なものとしては、公共料金が挙げられます。最近では電気・ガス・水道・(携帯)電話のほか、新聞代やテレビ放送に関する料金(NHKの受信料やCS・ケーブルテレビ放送の視聴料)も、クレジットカードでの支払いが可能です。もちろん、いずれの支払いにもポイントが還元されますし、毎月自動的に支払うものなので取り逃すこともありません。
また、ゴールドカードなどのプレミアカードの中には、一般カードよりも高い還元率が常時設定されているものも多くあります。ポイント還元を優先してカードを利用したいのであれば、まずワンランク上のステイタスのカードを目指すというのも方法論の一つになるでしょう。
